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Solution Report


鏡面光沢金属の低温域放射温度測定
         50℃以下の測定実現!


金属ロール等を非接触で低温域から測定​・管理をしたい!
⇒製紙工場、タイヤ工場、印刷工場等の製造管理・品質管理部門​など

 

低温光沢金属用放射温度計 業界初実現!!   
型式  :  PUA2-C15432(25~300℃)(CALEX製)​   

光沢金属からの赤外線エネルギーの汎用波長(8~14μⅿ)は低温域には少し出ていますが、高温(約60℃以上)になると全く出ていません。 逆に短波長(2.2~6μⅿ)は50℃以上からはよく出ていますが、​低温域(50℃未満)は測定材の表面状態にもよりますが、物理的にほぼほぼ出にくい領域です。 
よって、従来からの光沢金属用放射温度計は50℃以上を制限で実用化されています。


そういう中、近年では光沢金属の低温域(50℃未満)の測定ニーズも非常に多くなってきている事より、CALEXでは低温域(25℃)までを測定範囲とした光沢金属用放射温度計を開発しています。


金属表面から放射 される赤外線波長の中で2.2 µm領域が放射量が大きくなるという性質から、その波長に絞った測定によりチラツキが少ない安定した高い精度の測定が可能になるという事が分かった。その短波長の受光素子の進化と更に低温域を安定させる為のアルゴリズムソフト対応で、45℃以下の25℃からの温度測定を実現しています。​  


光沢金属は表面状態次第にもよりますが45℃以下は受光精度を上げても赤外線エネルギーが全く出ていない場合が多く、そういう場合の45℃以下の測定は傾向管理用で運用許容できる用途に対してご使用頂いております。
​(
​運用許容範囲かどうかのご検討はデモ機による事前評価で確認頂いております)

低温光沢金属用放射温度計(PyroUSBセンサー) 
 

金属ロール測定用の放射温度計の画像


PUA2-C15432

・ 測定温度範囲  25~300℃
・ アンプ内蔵センサ  
・ USB2.0経由Modbus 通信機能付
・ 使用周囲温度  0~70℃
・ PC接続 モニタ(設定)
・ センサーヘッド SUS316  IP65  φ27.6×52㎜
・ 耐ノイズ    EMC規格準拠品 

 

NEW放射温度計と従来放射温度計による光沢金属ロール面の
放射温度測定性能検証

金属ロールの非接触温度測定の検証中の画像
金属ロールの非接触温度測定の検証中の画像
金属ロールの非接触温度測定の新旧放射温度計の検証比較データ

なぜ低温金属の測定に短波長が有効なのか?

金属の温度測定には、汎用タイプではなく、短波長の赤外線温度センサーの方が精度が高いため、Calexでは通常、金属の温度測定には汎用タイプではなく、短波長赤外線温度センサーの使用を推奨しています。しかし、なぜそれがより正確なのかの理由は次のとおりです。

短波長赤外線放射温度計で高温の物体を測定することは、何十年も前から一般的に行われてきましたが、これらのセンサはかなり高い高温の測定のみを測定することに限定されてきました。すべてのセンサには温度範囲の下限があり、短波長センサでは、この下限が高すぎて、最近まで鉄や鋼鉄のローラーのような一般的な工業用途の反射金属の測定はできませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 背景

すべての物体表面は赤外線を放射しています。赤外線温度センサーは、放射された赤外線を測定し、この測定値を意味のある温度測定値に変換することで機能します。

放射されるネルギー量は表面の温度と放射率に依存します。非金属は一般的に放射率が高く、鉄や鋼のような反射性の金属は放射率が低くなります。

低温では、赤外線はほとんど放射されません。特定の温度では、低放射率の材料は高放射率の表面よりも赤外線放射が少なくなります。検出される放射線の量が少ないほど、正確で安定した温度測定を実現することは難しくなります。

測定可能な放射量が非常に少ないため、従来、赤外線温度センサを使用して鉄や鋼などの反射金属の低温温度を測定することは困難でした。

一般に、最も正確な測定を行うには、可能な限り短い測定波長を使用する必要があります。

しかし、従来の短波長センサーでは低温測定ができなかったため、長波長の汎用センサーで比較的精度の低い低温金属測定を余儀なくされていました。

 短波長で低温域測定​へチャレンジ

 

従来の短波長の放射温度計は量子方式が主流より低温域の測定は出来ませんでした。

また、応答速度は速い代わりに外乱のよる不安定さや、チラツキ等の課題が有りました。

 

Calex社はPyroUSBにおいて、汎用の長波長センサーの精度を更に向上させながら、業界初のサーモパイル方式で短波長(2.0~2.6 µm)の放射温度計を開発、クラス1の45℃までの低温域の温度測定を可能にする技術を開発しました。

更に2.2μⅿを中心とした受光素子とそのレベルを更に安定させるアルゴリズムソフト対応とした、

業界初の短波長放射温度計(PUA2-C15432)を開発、45℃以下の温度管理として傾向値レベルでの測定が可能となりました。

 

今迄出来なかった低温域からの光沢金属の温度管理(見える化)として、この放射温度計は、自動車、

印刷、製紙工場、段ボール、プラスチック、タイヤ製造業界等々の多くのユーザーに活用されています。

2.2 μmでの精度向上には、次の​2つの理由があります。

​1,反射金属の放射率は通常2.2μmで高くなります。

完全に滑らかな表面はありません。顕微鏡下では、倍率が高くなるほど表面が粗く見えます。肉眼では反射して見える研磨された金属表面でも、顕微鏡下では比較的粗く見えます。

IR放射の波長が表面の粗さの山と谷よりも大きい場合、表面に吸収されにくくなり、反射されやすくなります。

放射線の波長が材料の表面の微細な谷に収まるほど小さい場合、表面に吸収されやすくなります(そのため、表面はその波長では反射しにくくなります)。

赤外線温度センサは、吸収された放射線ではなく、放出された放射線を測定します。ターゲット表面の温度が安定している(熱力学的平衡状態にある)場合、吸収しているのと同じ量のIRエネルギーを放射していることになります。したがって、IR放射の効果的な吸収体は、効果的な放射体でもあります(放射率が高い)。

反射性の金属表面は一般に、長波長よりも短波長の方が高い放射率を持っています。

2,放射率の設定に誤差がある場合は測定誤差は2.2 µm 

  で小さくなります

一般に、最高の精度を得るには、可能な限り短い測定波長を使用する必要があります。可能な限り短い波長は、測定しなければならない最低温度によって制限されます。

測定波長は、センサーによる測定温度の計算に含まれます。短波長センサーの場合、計算の性質上、放射率設定の誤差(または目標放射率の変化)が測定精度に及ぼす影響は小さくなります。

例えば、下のグラフは、2.2 µmと8-14 µmセンサーを使用し、放射率設定に10%の誤差がある場合の測定誤差対測定温度を示しています。2.2μmセンサーを使用した場合の方が、測定誤差は小さくなっています。

10%の誤差」とは、例えば、目標放射率が0.30で、放射率設定が0.33の場合です。

 

金属ロール画像
短波長放射温度計の設定誤差が少ない検証データ

*本製品は詳細資料や価格のお問合せが多く御座います。
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